お客様各位
このたびは当商品をご購入いただき、誠にありがとうございます。誠に恐縮ではございますが、以下の点において落丁がございましたことをお詫び申し上げます。
- ページ番号: 4~5ページ
最下行から8行目「「バルバロッサだ」と名乗った。」~「–私は女だということで」間に下記がございます。
私にとっては恐ろしい存在でしかなかったが、彼の目には不思議な温かさが宿っていた。その後、バルバロッサは他の奴隷たちも解放し、私たちを船に乗せた。
船に乗ってからも、私は怯えていた。自由という言葉が何を意味するのか分からず、何をしていいのかも分からなかったのだ。そんな私に、バルバロッサは何も強要せず、ただ「ここからはお前がどう生きるかを決めろ」と言った。その言葉は、私にとっては恐ろしくも重い問いだったが、それ以上に心に残った。
最初の頃、私は役に立ちたい一心で船の掃除や雑用を黙々とこなしていた。バルバロッサに「そんなことをしなくていい」と笑われたこともあったが、私は「何もしない自分が嫌なんです」と反論した。そんな私の姿を見て、彼は「それなら」と言って、航海の基本を教え始めた。
彼から教わるうちに、私は次第に船の一員として認められていった。船の操縦や航海術、武器の扱い方や戦術など、学ぶことは多く、それらを習得することが私の生きがいとなっていった。だが、その一方で、私が女性であることを理由に軽んじられることも少なくなかった。
「海賊団が出来上がった」~P5「理由を尋ねると」間に下記がございます。
【数ヶ月前】
船長の部屋で二人、酒を飲み交わしていた。酒に酔った勢いで、俺は思わず船長へ思いをぶつけてしまった。まずい……と思い、冗談だと言おうとした時、船長から「すまないが、君の気持ちに応えることはできない」と返された。